
宮城 達(みやぎ とおる)
代表取締役 兼 「長順館」館長
TSUBOYA BASEは、沖縄の那覇市壺屋を拠点に、地域社会の発展と文化継承を目指す法人です。
私たちの会社は、創業者:宮城達が地域社会への貢献と沖縄文化の保護を目指して立ち上げました。 長男の宮城翔が4年前に個人で開業した「Le velo APEX」を法人化し、TSUBOYA BASE㈱として新たなスタートを切りました。
昨年、私自身が35年間務めた銀行を退職し、家族で事業に全力を注ぐ決断をしました。 同年、次男の航も中学校の教員を退職し、TSUBOYA BASE㈱に参画。 家族全員がこの事業を通じて地域貢献と新しい挑戦に取り組んでいます。
私たちは「Le velo APEX」、「長順館」、「ツボバル」の3つの施設を運営し、それぞれが沖縄の伝統と現代的な要素を融合させることを大切にしています。
「Le velo APEX」では、高品質なロードバイクの販売やサービスを提供し、自転車愛好者や競技者のための拠点として地域を活性化させています。
「長順館」では、沖縄空手の精神と文化を次世代に伝えるため、空手ツーリズムの受け皿として地域とともに発展する場を提供しています。
そして、「ツボバル」では、CAFE&BARと自転車文化を融合させたユニークなコミュニティスペースを提供し、地元の人々や観光客との交流を大切にしています。
TSUBOYA BASEは、沖縄の伝統文化を守りながら、革新を追求し、地域と世界をつなげる企業を目指しています。 それぞれの施設が持つ特色を活かし、地域密着型のサービスを提供しつつ、未来へ向けた新たな価値を創造していきます。
宮城長順は、空手の歴史において最も影響力のある先駆者の一人です。
1984年に公開され大ヒットとなった映画「ベスト・キッド」(原題「KARATE KID」)の少年 ダニエルの師匠「ミスター・ミヤギ」と呼ばれる登場人物のモデルとも言われています。(2018年から配信されているアメリカのウェブテレビシリーズ「コブラ会」は「ベスト・キッド」の公式な続編。)
国内外において沖縄空手を代表する流派の一つである剛柔流の流祖であり、剛柔流は空手の四大流派の一つとして知られています。 長順は、沖縄や日本本土、海外で精力的な空手の指導や研究を行い、沖縄空手の普及・発展に貢献しました。
剛柔流の鍛錬や指導体型は、技法を習得する過程で強靭な身体を築き上げるとともに、志の高い人間形成を目的としています。長順は剛柔流の基本理念「人に打たれず 人打たず 事なきをもととするなり」という遺訓を残しました。
この言葉は『争いそのものを避け、平和を保とう』という意味です。つまり、空手はただの戦いの技術じゃなくて、私たちがどう生きるかという生き方の指針でもある、ということです。
『人に打たれず』という部分は、自分自身の心を整えて、衝突しないように努めるということです。自分が冷静でいることが大切だ、という考え方に通じます。
『人打たず』という部分は、相手に対して暴力や攻撃で応じるのではなく、対話や理解で解決する姿勢を持とうという意味です。空手を学ぶ中で、体だけでなく心も鍛えるというのは、この考え方に根ざしています。
『事なきをもととするなり』という部分は、そもそも争いが起こらないような環境や関係を作ろうという、平和を第一に考える心が表現されています。現代のグローバルな社会でも、異なる文化や意見がぶつかることは避けられませんが、だからこそ『争いを未然に防ぐ』というこの考え方は、非常に大切です。
このように、宮城長順の遺訓は、単に武道の技だけでなく、私たち一人ひとりが日常生活でどう行動すべきか、どんな心構えを持つべきかという教えになっています。つまり、沖縄空手は、平和と調和を重んじる生き方そのものを学ぶ場所なのです。
技法や技術だけでなく、礼儀や礼節を尊ぶ「守礼の心」を学び、どこまでも自己鍛錬を追求する精神性こそが、世界中の人を惹き付ける最大の魅力となっています。
※「守礼の心」
守礼の心とは、礼儀や礼節を重んじる心のことで、日本文化において特に重要な概念です。この考え方は、相手を尊重し、適切な行動や言葉を用いることを通じて、人間関係や社会の調和を保つことを目的としています。守礼の心は、日常生活やビジネス、学校などのさまざまな場面で求められる美徳です。
【宮城長順の経歴】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E9%95%B7%E9%A0%86
【剛柔流空手道】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%9B%E6%9F%94%E6%B5%81